『僕のヒーローアカデミア（ヒロアカ）』の物語序盤から、ファンの間で長年囁かれていた「雄英高校の内通者（裏切り者）説」。
その正体が、まさかあのキラキラ輝く「青山優雅（あおやま ゆうが）」だったという衝撃の事実に、言葉を失った方も多いのではないでしょうか。
「なぜ彼が裏切ったの？」「クラスメイトはどうなったの？」と、心がざわついているあなたの為に、真実を整理します。
この記事でわかること
- 青山優雅が「内通者」として裏切るに至った悲しい動機と過去
- 作中に散りばめられていた「チーズ」や「失踪」などの伏線解説
- 裏切り発覚後のデクたちの反応と、青山が選んだ贖罪の道
この記事を読めば、青山優雅というキャラクターが抱えていた闇と、それでも光に手を伸ばした彼の本当の強さが理解できます。
執筆者プロフィール
ヒロアカ青山優雅が内通者だと判明した「裏切り」の衝撃シーン
物語の根幹を揺るがす「内通者」の正体発覚は、あまりにも唐突で、そして悲しいものでした。
まずは、その衝撃的なシーンがいつ、どのように描かれたのかを振り返ります。
葉隠透が見てしまった「森での密会」と涙の告白
内通者が発覚したのは、第二次決戦に向けた準備が進む中での出来事でした。
深夜、こっそりと寮を抜け出した青山優雅の後を追ったのは、透明人間の葉隠透でした。
森の中で青山が両親と密会し、「ボクはもうやりたくない」と泣きながら訴える姿を、葉隠は目撃してしまったのです。
発覚時の状況
- 場所: 雄英高校の敷地外れの森
- 登場人物: 青山優雅、青山夫妻、葉隠透、緑谷出久
- 決定的証拠: オール・フォー・ワンからの指令を受け取っていた
駆けつけたデクに対し、青山は涙ながらに「僕が内通者だ」と告白し、自身の個性「ネビルレーザー」をデクに向けました。
いつもおどけていた彼が見せた、絶望に満ちた表情は、読者の心を深くえぐりました。
原作34巻・アニメ7期での詳細な描写タイミング
この衝撃の事実は、原作コミックスでは34巻（第336話「ヴィラン」）、アニメでは第7期で描かれました。
長年「内通者は誰だ？」と考察が続いてきましたが、まさかA組の主要メンバーである青山だとは、多くのファンが予想外だったはずです。
特にアニメ版では、声優・桑野晃輔さんの悲痛な演技と、暗い森の演出が相まって、その絶望感がより一層際立っていました。
読者とクラスメイトに走った激震と戸惑い
青山が内通者だと判明した瞬間、SNS上では「嘘だと言って」「一番ありえないと思ってた」という悲鳴のような感想が溢れました。
彼はずっとクラスのムードメーカーであり、林間合宿や仮免試験でも仲間と共に戦ってきたからです。
ファンの反応・考察
- 「今まで仲間だと思ってたのにショックすぎる」
- 「チーズのメッセージはSOSだったのか？」
- 「根っからの悪人ではないと信じたい」
クラスメイトたちも同様に、怒りよりも「なぜ？」という戸惑いの方が大きく、現実を受け止めきれない様子が描かれました。
青山優雅が裏切った本当の理由と両親の深い罪
なぜ、ヒーローを目指していたはずの青山優雅が、最悪の敵であるオール・フォー・ワン（AFO）の手先となってしまったのでしょうか。
そこには、彼自身の意志とは無関係な、あまりにも残酷な運命と両親の歪んだ愛情がありました。
「無個性」として生まれた苦悩と両親の選択
実は、青山優雅はデクと同じく、生まれつき「無個性」でした。
超人社会において、周りと違うことへの疎外感や将来への不安を感じていた幼い青山を不憫に思った両親。
彼らは、息子に「人並みの幸せ」を与えたい一心で、ある禁断の手段に手を出してしまいます。
青山家が犯した過ち
- 無個性の息子を案じる: 周囲と違うことで差別されることを恐れた。
- 噂を頼る: 個性を与えてくれる人物（AFO）の存在を知る。
- 取引成立: 高額な金銭と引き換えに「ネビルレーザー」の個性を譲り受ける。
この「親心」が、結果として青山優雅を地獄へと突き落とすことになったのです。
オール・フォー・ワンによる支配と脅迫の日々
オール・フォー・ワンから個性を与えられた人間は、一生彼に逆らうことができません。
青山家は個性を貰った代償として、AFOの命令に従い、雄英高校の情報を流すスパイ活動を強要されました。
「断れば家族全員の命はない」
この脅迫により、青山は幼い頃から恐怖に震えながら、望まない裏切り行為を続けさせられていたのです。
自身の身体に合わない個性「ネビルレーザー」の副作用
与えられた個性「ネビルレーザー」は、青山の本来の身体には適合していませんでした。
彼が常にベルトを装着していたのは、装備なしではレーザーが暴発し、お腹を壊してしまう（身体が耐えられない）からです。
個性と身体の不適合
| 項目 | 詳細 |
| 個性の出所 | 他者から奪い、AFOから与えられたもの |
| 身体的負担 | 使用するたびに激しい腹痛と体力消耗 |
| ベルトの役割 | 制御不能な個性を抑え込むための生命維持装置 |
「お腹が痛い」という彼の口癖は、単なるギャグではなく、身体に合わない個性を無理やり宿された「被害者」であることの証明だったのです。
作中に散りばめられていた青山優雅の裏切り伏線と「チーズ」
正体が明かされてから読み返すと、作中には青山が内通者であることを示唆する伏線がいくつも隠されていました。
特に有名な「チーズ」のエピソードを含め、代表的な伏線を解説します。
雄英高校林間合宿での「どこにいたの？」
林間合宿でヴィラン連合が襲撃してきた際、青山は草むらに隠れてガタガタと震えていました。
当時は「怖くて動けなかった」と思われていましたが、実はこの時、彼はヴィラン側に居場所を知らせる役割を担わされていた可能性があります。
また、ヴィランのダビとトガヒミコが接触してきた際、彼は見つかる恐怖と、仲間を売ってしまった罪悪感の板挟みになっていたのです。
デクの部屋のベランダに残された「チーズ」の意味
最も有名な伏線は、夜中にデクの部屋のベランダに青山が現れ、チーズで文字を残したホラー回です。
チーズで作られた文字は「I know（僕は知ってるよ）」。
チーズ事件の真意考察
- 表向き: デクも個性が身体に合っていないことへの共感。
- 裏の意味: 「僕もAFOと繋がりがある」「君の個性の秘密を知っているかも」という無意識のSOS。
- 心理状態: 極限のストレスによる奇行、またはデクに気づいてほしいという願望。
この時、青山はデクに親近感を抱きながらも、自分だけが闇の中にいる孤独に押しつぶされそうになっていたのでしょう。
仮免試験やUSJ襲撃時の不自然な行動
USJ襲撃事件の際、青山がどこで何をしていたのか明確な描写が少なかったことも、古くから怪しまれていた点です。
また、入試や体力テストにおいても、常に「レーザーを空に向かって撃つ」という行動をとっていました。
これは単なるアピールではなく、「自分の位置を外部（敵）に知らせるための信号」だったのではないか、と推測されています。
読み返すほどに、彼の明るい振る舞いの裏にある「SOS」が見えてきます。
裏切り発覚後のデクとA組クラスメイトの涙の反応
裏切り者が仲間の中にいた。その事実はクラス崩壊を招いてもおかしくありませんでした。
しかし、A組のメンバーが出した答えは、青山を断罪することではありませんでした。
緑谷出久（デク）がかけた救いの言葉
自暴自棄になり、「僕は根っからのヴィランだ」と泣き叫ぶ青山に対し、デクは真っ直ぐに否定しました。
「君はまだ、誰一人殺してないじゃないか！」
林間合宿で、恐怖に震えながらもコンプレスにレーザーを放ち、爆豪と常闇を救おうとした行動。
デクは、青山の中に眠る「ヒーローとしての魂」を信じ、彼の手を掴んだのです。
飯田天哉やお茶子たちの「友達」としての選択
デクだけでなく、飯田やお茶子、切島といったクラスメイトたちも、青山を責めることはしませんでした。
彼らは青山が「自分の意志で裏切ったわけではない」こと、そして「ずっと恐怖と戦っていた」ことを理解しようとしました。
クラスメイトの総意
- 排除しない: 青山を学校から追放することを拒否。
- 共に戦う: 青山も含めてA組全員でAFOを倒す。
- 罪を償わせる: 罪は消えないが、ヒーローとして戦うことで償わせる。
相澤先生に土下座をしてまで「青山を自分たちに預けてほしい」と頼み込むシーンは、A組の絆の強さを象徴する名場面です。
相澤先生の判断と青山への厳しい優しさ
担任の相澤先生（イレイザーヘッド）は、教師として、そしてプロヒーローとして冷静な判断を下そうとしました。
しかし、生徒たちの熱意と、何より青山自身がまだヒーローであることを諦めていない可能性に賭けました。
「ここから歩み出せ、青山優雅！」
この言葉は、内通者としての過去を断ち切り、一人のヒーローとして戦う覚悟を決めさせるための、相澤流の最大限のエールでした。
青山優雅の贖罪と最終決戦での「逆スパイ」作戦
正体がバレた青山は、そのまま捕まるのではなく、最大の「武器」として利用されることになります。
それは、AFOを欺くための「逆スパイ」としての役割でした。
オール・フォー・ワンを欺く決死の演技
警察とヒーロー側の作戦は、青山に「まだバレていない」ふりをさせ、AFOをおびき寄せるという危険な賭けでした。
青山は、再び両親と共にAFOの前に立ち、デクをおびき寄せたように見せかけます。
逆スパイ作戦のポイント
- 演技: 恐怖に震える演技でAFOを油断させる。
- 裏切り: AFOがデクを捕らえようとした瞬間、デクではなくAFOに向けて攻撃を仕掛ける。
- 覚悟: 失敗すれば即座に殺される状況での決断。
「パパ、ママ、ごめんね。僕はヒーローになりたいんだ！」
そう叫んでAFOに反旗を翻した瞬間、彼は「AFOの下僕」から「A組のヒーロー・青山優雅」へと生まれ変わりました。
仲間と共に戦う最終戦争での活躍
開戦の狼煙を上げた後も、青山は最前線で戦い続けました。
特に、植物を操る強敵・クネイダとの戦いでは、葉隠と共に連携し、目も眩むような「ネビルレーザー」の乱反射攻撃を見せました。
かつては身体に合わないと嘆いていた個性を、仲間を守るための力として使いこなす姿。
それは、間違いなく彼が憧れていた「輝くヒーロー」そのものでした。
拘束された両親との関係とその後
青山が裏切ったことで、当然ながら両親の安全も保障されなくなりましたが、警察の保護下に入ることになりました。
両親もまた、息子を苦しめてしまった罪悪感と向き合うことになります。
青山は「罪を償って、また家族で暮らしたい」という願いを胸に、戦場に立ち続けました。
家族の絆は歪んでしまっていましたが、最後には互いを想い合う本当の家族へと戻るための第一歩を踏み出したのです。
ヒロアカ青山優雅の声優とアニメでの名演をチェック
青山優雅のキャラクターを語る上で欠かせないのが、声優さんの素晴らしい演技です。
日常のコミカルな演技から、裏切り発覚時のシリアスな演技まで、その振り幅は必見です。
担当声優・桑野晃輔さんのプロフィール
青山優雅を演じているのは、俳優・声優として活躍する「桑野 晃輔（くわの こうすけ）」さんです。
桑野晃輔さんの特徴
- 演技の幅: 舞台俳優としての経験も豊富で、感情を爆発させる演技に定評がある。
- 青山の声: 独特のフランス語混じりの口調と、シリアス時の低いトーンの使い分けが絶妙。
- ファンへの想い: 青山という複雑なキャラを深く愛し、SNS等でも作品への愛を発信している。
特に第7期の内通者発覚シーンでの、嗚咽混じりの叫びは、アニメ史に残る名演と称賛されています。
アニメ第7期で見せた衝撃の演技力
アニメ派の方は、ぜひ第7期（特にエピソード137話前後）を注目して見てください。
これまでの「残念なイケメン」というイメージを覆す、悲壮感漂う青山の姿に、涙すること間違いありません。
普段のキラキラしたBGMが消え、静寂の中で響く彼の独白は、視聴者の心を強く揺さぶりました。
U-NEXTやDMM TVで裏切りシーンを振り返る
「あの衝撃のシーンをもう一度見たい」「最初から伏線を探したい」という方は、動画配信サービスでの一気見がおすすめです。
- U-NEXT: 31日間の無料トライアルがあり、ヒロアカのアニメ全シリーズに加え、劇場版も楽しめます。ポイントで原作マンガも読めるのが強みです。
- Hulu: 日テレ系アニメに強く、ヒロアカの配信も早いです。見逃し配信にも最適。
- DMM TV: アニメ特化で月額料金が安く、コストパフォーマンス重視の方におすすめです。
伏線を知った状態で第1期から見直すと、青山の全ての行動が違って見え、より深く作品を楽しめますよ。
ヒロアカ青山優雅の裏切りに関してよくある質問
ここでは、青山優雅の裏切りに関して、ファンの間でよく検索される疑問（Q&A）にお答えします。
青山優雅は最終的に死亡しますか？
結論から言うと、青山優雅は死亡しません。 最終決戦にてAFOや敵ヴィランと激しい戦いを繰り広げますが、仲間と共に最後まで生き残ります。戦後は、内通者としての罪を償うためのプロセスへと進んでいくことになります。
内通者は青山優雅以外にもいましたか？
雄英高校の中にいた内通者は青山優雅ただ一人です。長年、プレゼント・マイクや葉隠透、上鳴電気などが疑われてきましたが、それらはミスリードであり、AFOと通じていたのは青山のみでした。
なぜ葉隠透が裏切りに気づけたのですか？
葉隠透が気づけたのは、彼女が「透明人間」であり、気配を消して行動できたからです。青山が森でこっそり動いているのを不審に思い、透明化して後をつけたことで、両親との密会現場を目撃することができました。彼女の個性が、最悪の事態を防ぐきっかけとなったのです。
まとめ
今回は、ヒロアカ最大の衝撃展開である「青山優雅の裏切り」について、その理由や伏線、そして感動の結末までを徹底解説しました。
ただの悪役ではなく、運命に翻弄された被害者であり、それでもヒーローになろうとした彼の姿は涙なしでは語れません。
本記事のまとめ
- 青山は「無個性」の苦しみから逃れるため、親がAFOと契約し内通者になった。
- チーズや林間合宿での不可解な行動は、すべて彼なりのSOSや伏線だった。
- デクやA組の仲間は彼を許し、共に最終決戦でAFOに立ち向かった。
「輝き」に憧れ続けた少年が、泥にまみれながらも本当の意味で輝き出す物語。
ぜひもう一度、アニメや原作で青山優雅の勇姿を見届けてあげてください。彼のことが、今まで以上にもっと好きになるはずです。
コメント